足首の捻挫が癖になるのはなぜ? 繰り返す人に残る足首の「動かなさ」
「またひねった」。同じ側の足首を何度もひねっている方は、競技や年代を問わず少なくありません。捻挫が癖になるという言い方をされることもあります。
捻挫が一度で終わらないことがあります
足首を内側にひねる捻挫は、スポーツの現場で多い怪我のひとつです。問題はその後で、痛みが引いたあとも不安定感や力の入りにくさが残ることがあります。この状態は慢性足関節不安定症と呼ばれています。
よく語られるのは「靭帯が緩んで不安定になる」という説明です。ただ、緩んでいるはずの足首なのに、動く範囲がかえって狭くなっている方も少なくありません。捻挫のあとに背屈(つま先を上げる方向の動き)の制限が残ることも指摘されています。
見落とされやすいのは「しゃがめない」足首
背屈は、しゃがむ・踏み込む・着地するときに使われます。捻挫のあとに戻りにくい背景としては、関節の後ろ側やふくらはぎの硬さ、足首を構成する骨(距骨)の収まりなどが挙げられています。
厄介なのは、背屈が少し足りないくらいでは痛みが出ないことです。日常生活も走ることもできるため、「治った」と判断して競技に戻ります。
しかし背屈が浅いと、着地の衝撃を沈み込みで受け止めにくくなると考えられています。その分だけ足の裏が早く地面から離れ、体が外側へ流れやすくなり、次にひねる場面につながるとも考えられています。
足首が動かない分を、ひざ・股関節・腰が肩代わりします
足首は、地面から受けた力を最初に受け止める関節です。ここで沈み込めないと、力を受け止める役目が上の関節へ移ります。これが運動連鎖と呼ばれるつながりです。
- ひざ 着地でひざが内側へ入りやすく、外側や前側に負担が集まる
- 股関節 不足を深い曲げでおぎない、付け根の張りや詰まり感につながる
- 腰 沈み込めない分を上体で代用し、しゃがむたびに腰が丸まる
捻挫をしたのは足首なのに、しばらくしてひざや腰が痛くなってきたという方も珍しくありません。この考え方はスポーツ障害・コンディショニングでもご説明しています。
こんなときは、まず医療機関で診てもらってください
次のいずれかに当てはまるときは、セルフチェックやセルフケアを行わず整形外科を受診してください。捻挫が骨折を伴っていることもあります。
- 痛くて足に体重をかけられない、数歩も歩けない
- くるぶしの骨や足の外側の出っ張った骨を押すと強く痛む
- 腫れや内出血が強い、変形しているように見える
- しびれや感覚の鈍さ、足の指が動かしにくい
次の場合も、一度整形外科で診てもらうことをおすすめします。
- 何度も同じ足首をひねっている
- 時間が経っても腫れや不安定感が引かない
成長期は靭帯より先に骨の成長する部分が傷むことがあるため、未成年の方は保護者に伝えたうえで受診をご検討ください。
テーピングや装具(ブレース)という選択肢もあります。必要かどうかは受診の際にご相談ください。
足首の動きを取り戻すために、自分でできること
以下は痛みが引き、医療機関から運動を再開してよいと言われている段階で行ってください。動かしている最中に痛みが出たら、その場で中止してください。
ふくらはぎのストレッチ(ひざを曲げて深い部分を伸ばす)
ひざを伸ばして行う一般的なストレッチでは伸びにくい、深い位置の筋肉(ヒラメ筋)を伸ばします。ここはしゃがむ・踏み込むときの背屈に関わります。
壁に手をつき、片脚を後ろへ引きます。後ろ足のかかとを床につけたまま、ひざを軽く曲げて体重を前へ移します。ふくらはぎの下のほうに伸びを感じるところで20〜30秒、左右2セットが目安です。
かかとが浮くと伸びが抜けてしまいますので、浮かない範囲にとどめてください。
片脚立ちでのバランス練習
片脚で立つ練習は、捻挫の再発予防を目的に取り入れられることがあります。
壁や机のそばで、すぐ手をつける状態で行ってください。反対の脚を軽く浮かせ、目を開けたまま30秒を目安に保ちます。左右とも行い、ぐらつき方に差がないかを見ておきます。
ふらついて足をついてしまう場合は、時間を短くして構いません。無理に耐えようとすると、かえって足首をひねることがあります。
回数よりも、動きにくい側が反対側に近づいてくるかを基準にしてください。背屈が戻ってくると、踏み込みの深さや切り返しの安定感も変わってくることがあります。
一宮市で、繰り返す足首の捻挫のご相談を
「骨に異常はないと言われた。それでも、また同じ足首をひねる」。行き先が分からなくなりやすい状態です。
当院では、理学療法士で元Jリーグトレーナー(FC岐阜)の院長が、全身の動きを確認したうえで施術を行っています。必要に応じてストレッチやエクササイズもお伝えします。曜日により異なりますが、夜は23時まで対応しています。部活や仕事のあとにもお越しいただけます。